シュールマン 2018.07.10

おいハロー 君の隣で
「もう帰ろう」なんてダサいね
曹達のようにぬるまった気持ちで
汗ばむ夜を今日も過ごす

ようハロー 僕は隣で
口角を溶かすだけさ
低予算な雰囲気映画の予告で
すべてを解ろうとしないで

シュールに描いてみてよ
誰も知らない 何も知らない君を
シュールに描いてみてよ
何も知らない 誰も知らない僕を

等加速で旅する僕らに
遠い未来なんてもんは無いさ
大誤算な長編映画の予告で
容易く泣こうとはしないで
踵を返そうとしないで

シュールに歌ってみてよ
誰も知らない 君だけが知る声を
シュールに謳ってみてよ
何も知らない 僕だけが知る言葉を

ある日 世界が特別なものではなくなって
他意も 差異も 何もかんも
全部 全部 懲り懲りになったら
今のうちなんだよ 感傷・感情的に笑えんのも
僕らはいつ『まだこれだけ』が『あとこれだけ』になるんだろう

シュールに伝えてみてよ
誰も知らない 君も知らない君を
シュールに伝えてみてよ
何も知らない 僕も知らない自分

シュールに描いていくよ
何も知らずに僕らは背が伸びてくよ
シュールに歌っていくよ


煮ル果実